今、盛んに叫ばれている環境問題。現在、京都議定書が制定された当時よりも日本のCO2排出量は増え、当初の予定であるマイナス6%よりもさらにプラス数パーセントの削減が必要なのが現状と言われ、資源の再生や温暖化防止のためのリサイクルやクールビズなどあらゆるところで環境への取り組みが行われています。
癒しフェアでは、オーガニックの化粧品や食事が多数紹介されます。これらの商品は人間の身体に害となりうる添加物などを極力使用していません。それはすなわち地球にも優しいということ。肌に塗っても口に入れても害がなく、地球を汚すこともない。オーガニックなものを使うということは、単に自分の身体だけでなく、環境にとってもすばらしいことなんだということを、ご来場された方に商品に触れながら実感していただければと思います。
電気、ガス、水道、油……。私たちが、今のように便利な生活を送ることができているのは何よりもエネルギーのおかげ。そして、産業が発達していくに伴い、これらの資源の消費量はどんどんと増えていきました。しかし、これらの資源は決して無限のものではありません。「快適な暮らし」と「環境に優しい都市づくり」の実現を企業理念に掲げる東京ガスのリビング営業部渡部さんは、限りあるエネルギーを“売る”企業にとって、環境問題への取り組みは決して目を背けてはいけない重要な課題だと言います。「我々は燃料を売ることで利益をいただいています。だからこそ、環境のことについてはしっかりと考えていかなければいけません。そして、現代の人々にとって“癒し”は必要不可欠。いくら環境に良いとはいっても、毎日30度を超える夏にエアコンまったく使わず過ごしていては逆に健康を害してしまうかもしれません。これではダメなんです。健康と快適と環境の3つを同時に満たすためのサービス・商品を提案することが重要なのです」。環境と消費者の間にたち、どちらかを犠牲にするのではなくその距離を縮めていく。そうしたなかで盛んに提唱されているのが天然ガスの使用。「天然ガスは他のエネルギーに比べて、燃焼した際に窒素酸化物やイオウ酸化物、CO2などの排出量が比較的少なく環境を汚さないクリーンなエネルギーです。宅配便の車などで天然ガスを使用しているものも増えています。このように、より環境に良いエネルギーを使用するように広げながら、快適な暮らしを消費者のみなさんにご提供できればと考えています」。
環境に優しい商品を提供する上では消費者の意識の高さも必要。消費者の立場としては、環境により良く、より安い商品を求めたいもの。「昔に比べて意識はぐっと高くなってきたと思いますね。お客様と触れ合う機会にはエコ商品やサービスについてのご質問も多くなってきました。ただし、やはりまだまだ関心の薄い方もいらっしゃいますから、環境について知っていただく啓蒙活動も大切な役割です。社会貢献活動の一環として、小中学校で環境やエネルギーを知ってもらうための出張授業や植林プロジェクトも行っていますし、ガスの使用量の削減のためのアイディアや、ゴミや洗剤の量を減らすライフスタイルの提案もしています」。普段、何も考えずに生活している限り、私たちが限りある資源をいかに無駄使いしているかに気づく機会はそう多くありません。こういった企業の取り組みが消費者が環境へ関心を向ける大きなきっかけになるのかもしれませんね。
東京ガスさんから、今からでも始められる省エネアドバイスをいただきました。「つい出しっぱなしにしてしまうシャワーもこまめに止めることを心がけること、お風呂はできるだけ家族が続けて入るように、フタもマメにしておくことでお湯が冷めにくくなります。些細なことですが、みんなが実践できれば大きな省エネにつながるのです」。東京ガスさんでも、エアコンは真夏でも28度設定、一人が使う紙の量までカウントされ無駄がないかチェック、昼休みの消灯などかなり厳しく省エネ活動に取り組まれているとか。周囲を動かすにはまず自分から。そんな当たり前のことをきちんと実践されているのです。
最後に、癒しフェアに参加される企業の皆様、またこのHPをご覧になっている“癒し”や“環境”に関心の高い皆様へのメッセージをいただきました。
「私たちはこのエネルギーのある暮らしに慣れすぎてしまいました。天然ガスもこのまま使い続ければ約70年でなくなってしまうと言われ、新しいエネルギー源の開発・発掘も進められています。しかし、あまりに環境に対してネガティブになりすぎるだけでは、消費者の皆様に癒しを与えることはできません。さまざまな業種や企業の皆様に向けて、多くの人に癒しを与え、なおかつ環境にも配慮した商品・サービスを提供するためにお互い頑張っていきましょう」。
エネルギーを扱い、日本の経済や環境問題に大きく影響を与える企業だからこそ求められる環境保全と消費者ニーズの融合。出展者の皆様、ご来場予定の企業・お客様の皆様にとって、この癒しフェアがその実現のためにお役に立てる場となることを願っています。 |